狭山茶のルーツ①「河越茶」
お茶は中国からやってきた。「遣唐使」が伝えた「煎じ茶」
茶は8世紀(奈良時代~平安時代)に遣唐使によって中国から日本へもたらされました。唐の時代のお茶は沸騰した湯の中で煮出す「煎じ茶(煮出し茶)」というもので、仏教の儀式で主に使われていたそうです。そのため、茶は寺の境内や領地で栽培されるようになります。
「比叡山 延暦寺」から伝わった河越茶
中世の文献の中に、全国に名が知られた埼玉県内の銘茶のひとつとして「河越茶」が登場します。このお茶は川越市小仙波町にあった無量寿寺が発祥とされています。この寺は比叡山延暦寺(滋賀県大津市)を開いた最澄というお坊さんの弟子・円仁が創設したと伝えられる天台宗の寺院です。この寺に本山である延暦寺から茶が伝わり、河越茶となったそうです。現在、中院の境内には「狭山茶発祥之地」の石碑が建てられています。 ~つづく
↓入間市博物館ARIT(アリット)のHPより