現在狭山園3代目 池谷香代子は日本茶輸出促進協議会および、日本茶インストラクター協会からの任命を受け、2018年より南米・コロンビアの「日本茶大使(JAPAN TEA Goodwill Ambassador)」として現地で日本茶の普及活動を行っています。http://www.nihon-cha.or.jp/export/ambassador/index.html
狭山園のお茶を使って現地コロンビアで開催した試飲イベントなどの報告レポートをアップしていきます。
11月下旬にコロンビアの首都ボゴタ市で日本茶と日本の食材(おつまみやお菓子)をつかったフードペアリングイベントを開催しました。現地のコロンビア人の方を対象に産地の違う味わいの煎茶や、手もみ茶や玉露などうまみの強いお茶に昆布や出汁パウダーをつかったスナックを合わせて、お茶の味を引き立てる日本のユニークな食材も味わってもらいました。 抹茶クリーム餡のどら焼きは手作り出来たてを作り、抹茶とともに味わってもらいました。
コーヒーやお茶に合わせる食べ物といえば「甘い物」という認識が強いコロンビア。砂糖やクリームをたっぷりと使ったお菓子が多いので、今回、各種日本茶に、魚のスナックや、麩菓子、酢昆布など、しょっぱい、酸っぱいなどの新味覚食材はおおいに参加者の興味を引いたようです。
「産地や製法によって、こんなにお茶の味が変わるの?!色も香りも違う!」
「日本茶は繊細な飲み物だからこそ、味付けの濃い食べ物よりもシンプルな味のものが合う」
「熱々のほうじ茶といっしょに食べた溶ろけるような食感のチーズの組み合わせや、こってりしたどら焼きと濃厚な抹茶、食感とお茶のペアリングもとてもおもしろい!」
「日本茶の葉っぱやお菓子は芸術品のように美しい。見るだけでも楽しめるし、味を想像するのも楽しい」
「桜エビや魚チップスはちょっとグロテスクで苦手かも。」
「日本の食べものは砂糖や油をあまり使っていないから健康的」
などなど、たくさんの感想が出ました。
締めには、狭山園のシャカシャカ抹茶・すっぴんちゃんを使い、「煎茶ヴォッカトニック」も味わってもらい、以外とすっきりしたお茶と爽やかなカクテルも大好評!
お茶請けの組み合わせ次第で、お茶の楽しみ方は広がります。様々なお茶の味わいとともに日本の伝統食材を使ったお茶請けも楽しんでもらえた楽しいイベントになりました。
コロンビアをはじめとした中米・南米諸国は油を使ったこってりとした揚げ物料理や塩気が強い料理が多いので、合わせる飲み物も炭酸飲料や、甘いジュースなど料理に負けないくらい濃い味のものが多いです。コーヒーにもたっぷりと砂糖を入れて飲むのが一般的です。
コロンビアでは消化を助けたり、リラックスしたいときにお茶を飲むことが多いのですが、日本茶の健康効果や、茶葉で飲むお茶の甘みやうまみを楽しむひとも増えてきているので、砂糖やミルクなど甘味料を加えず、日本で飲まれている品質のよい「本物」のお茶の味を伝えることが重要だと感じました。