狭山園ではAirbnb experience にて、外国人のお客様向けに英語やスペイン語での体験型日本茶のワークショップを開催しています。
今回のゲストは中国・雲南省から、大学でティーサイエンス(茶化学)を20年研究している中国茶のスペシャリスト湘雲さんとGinaさんです。
中国雲南省といえばチャノキの原産地といわれおり、茶の歴史にとっての起源でもあります。そんなお茶の発祥の地から来てくれるゲストと日本茶ワークショップができるとはとても楽しみです。
湘雲さんは、今回の日本滞在でお茶の研究所や関係機関を訪ね、様々な日本茶の品種の飲み比べをしたり、茶道を習ったりしたそうで、写真もたくさん見せてくれました。
今回も狭山園のオリジナル銘茶シリーズから狭山茶ほのか、静岡オーガニック茶ひより、前田茶師合組茶の飲み比べをします。
「深蒸し茶は湯飲みに最後残る粉は飲んでいいの?中国茶の茶葉は細かくなくて、お茶の水色は透き通っているものが多いから、こんなふうに濁っているお茶はあまり飲んだことがない。」
日本の緑茶と中国の緑茶の大きな違いの一つが葉の酸化酵素を止めるための方法です。日本茶は蒸して酸化を止めるのに対し、中国緑茶は鉄板で炒って酸化を止めます。そのため葉の組織の壊れ具合いや、水色(日本茶は緑で中国茶は黄色っぽいものが多い)が違います。
と、いうことは合組茶のように普通蒸し茶で、葉の形がしっかりしていて水色もきれいな煎茶のほうが深蒸し茶よりも好みなのでしょうか?
二人とも茶葉の香りをかいだり、じっくり味わいを確かめています。
2人が気に入ったのは、狭山茶「ほのか」。しっかりした渋みもおいしく感じ、そしてインパクトのある狭山火入れ香が好みだったようです。
中国茶は香りやすっきりとしたさわやかな味わいが特徴なのに対して、日本茶は「うまみ」が重要視されます。上級煎茶や玉露に多く含まれるアミノ酸です。この「うまみ」は英語で説明するのがなかなか難しいのですが、他の国のお茶にはない、日本茶の奥深い味わいのひとつです。
ワークショップの間に、湘雲さんは中国茶を淹れるための急須や茶たく、小さい湯飲みやお皿を持参していろいろな茶道具を見せてくれました。中国では日本の横手型の急須を使わないので、日本の急須には中に帯茶漉しがついているとか、急須の使い方などにとても関心があったようです。
日本滞在中に習った茶道で、湘雲さんに抹茶も上手に点てていただきました。
「中国から持ってきたお茶があるので飲みましょう」とGINAさんが、中国でも生産量が少なく貴重な白茶を淹れてくれました。透明な薄い黄色がかった水色で、芳醇な花のような香り、かすかに甘みを感じるようなとても良質なお茶でした。
「熱湯で何十杯も淹れて飲めます。人が集まればみんなにお茶を淹れて出す文化は日本も中国も同じです」とGINAさん。
国と飲むお茶は違えど、それぞれの国のお茶でおもてなし文化交流ここにあり。中国の茶畑や製茶加工方法などの話も聞けてとても楽しいワークショップになりました。
残念ながら中国でも最近はこうやって茶器を使ってお茶を飲む若者は減ってきているそうです。茶器がなくてもお茶は飲めますが、お茶を飲んでもらう人のために丁寧に淹れた一杯のお茶をおもてなしする心と文化は大切にしたいですね。
日本に旅行に来ている、これから旅行に来る外国人の友人や知人を誘って狭山園でワクワクの#日本茶体験を
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