狭山園ではAirbnb experience にて、外国人のお客様向けに英語やスペイン語での体験型日本茶のワークショップを開催しています。
今回のゲストはカナダ・ハリファクス市出身のステファニーさんとお友達のキャサリンさん。現在はお二人とも仕事で日本に在住。ステファニーさんは日本人の旦那様と一緒に住んでいて日本茶は日常的に飲んでいるそうですが、日本文化としてのお茶を体験してみたいとワークショップに参加してくださいました。
まずはじっくりと煎茶の飲み比べから。狭山火入れが独特な香味をうみだす「狭山茶ほのか」、静岡掛川産の無農薬有機栽培茶「ひより」、そして前田茶師十段が作る静岡・四国・九州の「ごうぐみ茶」の違いを五感を使って体験してもらいます。
ステファニーさんは「ひよりは葉の色は黄色っぽいけど茶の緑色が濃くて草っぽい味わいが強い」「狭山茶は、海みたいな、青い?うまみのような感じに特徴がある」「ブレンドのお茶はもっと深い海のような、、でも爽やかさもあって同じ海でもオーシャンブルーって感じ?」といろいろな表現で煎茶を飲み比べています。キャサリンさんも「カナダでよく食べていた野菜に似た味わいがしてなんだか懐かしい」と大盛り上がり。
ふたりとも、同じ煎茶でも、産地が違うだけでお茶がこんなにも味わいや香りも違う!と知ってびっくり。欧米で飲まれているフレーバーティーのようにお茶に花やフルーツが入っているのではなく、緑茶の葉っぱだけでここまで豊かな味わいが感じられるのが日本茶なのです。
そのお茶が持っている「甘・渋・苦・うまみ・余韻・香り」などの特徴をうまく引き出すように、お湯の温度や葉の量など淹れ方も少し変えながら淹れてみます。
お茶の品質鑑定用のカップで、葉にお湯を注いだ後の茶殻の状態や、色、香りも観察してみます。茶殻から立ち上る香気でどのお茶なのかを当ててもらいますが、「さっき飲んだときのお茶の香りと、このにおいをかいだ葉っぱの香りは違う」とステファニーさん。
実は、お茶の品質審査をするときは熱湯を使うため、葉っぱの香りがダイレクトに伝わってきます。急須で飲むときは80℃まで冷ましたお湯を使っているので、なるほど香りが違いますね。挽きたてのコーヒーに熱いお湯をかけるとフワ~と豆のよい香りが漂いますが、冷ましたお湯を使ってもそこまでは香りが立たないのと同じですね。
違う産地で育った煎茶、そしてお湯の温度でも香りや味が変化、そして、淹れ方体験で飲んでもらった玄米茶の一煎目と二煎目の味の変化・・・。まるでマジックのように変わるお茶の味わいに二人とも改めて日本茶の繊細さと奥深さを感じてくれた様子。
その後、抹茶入り玄米茶の合組(ブレンド体験)では、それぞれ好きな配合でお茶や玄米のブレンド作業を体験してもらいました。ステファニーさんは常滑急須も購入してくれて、お家でご家族に淹れてみたら大好評だったようです。
最後、お二人に抹茶を点てて飲んでもらいました。
抹茶だけで飲むと苦みが強いけれど、和菓子を食べながら飲むと甘みと苦みが調和してとても奥深い味わいになるのね。それぞれの味わい両方が引き立っていて素晴らしい!とキャサリンさん。今回試飲したお茶の中でも、抹茶が一番おいしかったと気に入ってくれました。
今回も沢山お茶を試飲してもらいましたが、二人とも好みの味わいのお茶が見つかったようでとても楽しんでくれました。
後日、ステファニーさんから「I really got lost in the culture and felt very Japanese, I left enjoying teas even more」とメッセージが届きました。お茶を通じで日本の文化を再発見し、お茶の味わいや歴史、お茶が作られる土地や環境について知り、今までよりももっと日本茶楽しんでもらえているようです。
急須で淹れる日本茶は人と人とのつながり・コミュニケーションツールになります。普段何気なく淹れているお茶をもっとおいしく飲む方法や、誰かのためにほっと一息つける一服をいれてあげる。そんな余裕と気持ちも、創業72年の狭山園が伝えてきた大切なことのひとつです。
これから日本に来る!日本茶が好きな外国人の友人や知人を誘ってぜひ#狭山園わくわく日本茶体験 を! #日本茶でおもてなし #sayamaenexperience #Airbnbexperience #英語で日本茶体験 #日本茶で健康維持